情熱のマエストロ

寒さがより厳しくなり、布団の中で1日を過ごしたくなる今日この頃ではあるが、
今週もそんな気分を変えてくれる様々な記念日がある。

最も有名な11/26のいい風呂の日は、生活習慣の一部なので、もう馴染みとなってきたであろう。
他にも、11/25は記念日ではないが、昭和の歴史に残る三島由紀夫が割腹をし、自害した三島事件がその日である。

しかし、サッカーチームである我々にはどうしても外せない日が、11/26にはあった。
それは、いいチームの日である。
プリマヴェーラグループが20年近く続いているチームであるのには、関係者の多くがコンセプトを理解し、
チームのために、そして誰かのために動いているからであろう。私はそんなチームの一サポーターとして感じる。

前置きはさておき、今週のプレイヤーを紹介しよう。
今週、情熱の国スペインに、ピッチ上のマエストロ シャビ・アロンソが生を受けた。
彼は、中盤の底で相手の攻撃の芽を摘み、奪ったボールをロングフィードで前線に正確に届けるプレーが得意だ。
また、ピッチ上で苦しい場面を幾度となく救い、見事にチャンスまで変えてしまう力があることから、
いつしか彼をそう呼ぶようになった。

彼は、名だたる名門で国内外複数のタイトル獲得に貢献してきた。
彼の最後のチームであるバイエルン・ミュンヘンを35歳で引退後、母国に戻り、
監督として複数の下部組織で指揮を執り指導者としてのスキルを積み重ねてきた。

満を持して2022年ブンデスリーガに舞い戻り、当時下位に沈むレヴァークーゼンで、強豪相手に戦ってきた。
まさかの、就任初年度に下位のチームがリーグ戦6位と鮮烈と衝撃を国内外のサッカーファンに与えた。
また、これだけでは留まらない。

2023-24シーズンでは、なんと世界全クラブでアーセナルとユヴェントスしか成し遂げていない無敗優勝を成し遂げた指揮官なのだ。
天と地がひっくり返るとは、まさにこのこと。
選手としては、幾度のピンチをチャンスに変えて多数のタイトル獲得に貢献し、
監督としては下位クラブを立て直し金字塔を打ち立てるなど、いいチームにするため、
喉から手が出るほど彼が欲しいクラブは星の数ほどいる。

また、彼の背中を見ている選手たちは、そのismとDNAに感銘を受けるだろう。
そんな誇り高きチームだらけのサッカー界になったら、サッカー界は安泰だろう。

そして、プリマヴェーラグループも世界一のいいチームになれるよう微力ながらサポートし、支え続けたい。


文責：茨木幸也（スポーツジャーナリスト）