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魚へんに夏がない理由~師走の空から~

12月は「師走」。

魚へんに師と書いて、「鰤(ぶり)」と読みます。
12月が美味しいと言われてこの漢字になったそうです。

鰤は、出世魚と言って、子供の時と大人の時と名前が変わります。
小さな順に、シオノコ→イナダ→ワラサ→ぶりとなるそうです。
地方によって、呼び名が変わる所もあります。


魚辺に春は、「鰆(さわら)」
魚辺に秋は、「鰍(かじか)」
魚辺に冬は、「鮗(コノシロ)」と言います。
鮗は、聞き慣れない名前ですが、これも出世魚なんです。
子供の時の名前は、コハダです。

お気づきでしょうか。
魚辺に夏って漢字ですが、実は存在しないのです。
むかしむかし、冷蔵庫なんてものが無い時代、夏は暑くて新鮮な魚が腐ってしまって、食べれたものじゃない。
そんな縁起が悪いので、魚辺に夏っていう字がつくられなかったそうです。


今の時代、一年中美味しいものが食べられます。
でも、食べ物には必ず「旬」がありますので、ぜひ旬の食べ物を堪能していただきたいです。


年末年始、美味しいものを食べて、みなさん英気を養ってください

プリマヴェーラグループにとっても、2025年がいい年になりますように。


料理人 斎藤清和